病害虫・雑草図鑑病害虫・雑草図鑑

害虫

ケラ Gryllotalpa orientalis

分類

バッタ目(直翅目)ケラ科

形態・特徴

ふ化幼虫は体長6mmで、幼虫と成虫がほぼ同じ形態をしている不完全変態である。 成虫は黄土色で頭と胸は黒褐色。体長は27~35mmで、穴の中で動きやすい円筒形の体と、土中を掘り進むためのスコップ状の前脚を備えている。
雑食性であり芝に対する食害が問題となることはないが、地表付近に生息孔を作ることで景観が悪化したり芝の根が浮き上がって枯死してしまうことが問題となる。

  • ケラ
    ケラ
生態・発生消長
  • 湿った場所を好み、土中に生息孔を作ってその中で生活する。
  • 生息孔には、地表面を這うように伸びる「横穴」と、地下数十cmにまで深く掘られる「縦穴」があり、「横穴」は餌の採取および雄と雌が出会うため、「縦穴」は隠れて休むために掘られると考えられている。
  • 年1回の発生で7月~8月に産卵する。
  • 雄と雌の出会いの時期となる4月~7月と、幼虫が活動する9月~10月に地上付近に出現する。
  • 夜行性で成虫はよく飛翔して灯火に集まる。
  • ケラの成長段階
    ケラの成長段階
  • 播種部に作られた生息孔
    播種部に作られた生息孔
防除方法のご提案

ケラが地上付近に発生し始める4~5月および9月に予防的に薬剤を散布する。
ケラの防除方法
生息孔発生時期と推奨される薬剤散布時期