病害虫・雑草図鑑病害虫・雑草図鑑

雑草

スズメノカタビラ Poa annua L. var. annua イネ科

分類

一年生(越年生)イネ科(イチゴツナギ属)

生態・特徴
分布
北海道~沖縄
形態
一般的には秋に発生して越冬し、春に出穂して種子をつくる。
葉は中央で2つに折れ、葉先は舟形。地際で分げつして株化する。
スズメノカタビラの変種の発生が報告されており、近年では多年生のスズメノカタビラが確認されている。
繁殖器官
種子
発生場所
畑地、道端、空き地などで発生する。
ゴルフ場ではフェアウェイ、ラフ、ティおよびグリーンで発生する。
特にグリーンで発生すると防除が困難。
  • スズメノカタビラ
    スズメノカタビラ
発生消長

スズメノカタビラの発生消長
※地域により発生時期が異なる。

防除方法のご提案
芝草の生育を健全に保つ
スズメノカタビラは刈込に非常に強く、グリーンなどの芝の刈高の低い場所でも生育することが出来るため、耕種的な防除は困難。
芝草の生育が悪くなり芝密度の低下や裸地化すると、スズメノカタビラの生育が優位となり繁殖しやすくなる。芝地の裸地化を防ぎ、芝草の生育を健全に保つことでスズメノカタビラの繁殖を防ぐ。
芝地周辺のスズメノカタビラを防除する
芝地周辺に発生したスズメノカタビラがラフなどから侵入し、徐々にフェアウェイ、ティ、グリーンに入り込む。芝地内だけでなく、芝地周辺のスズメノカタビラの防除を徹底する。
発生前に土壌処理剤を散布して防除する
スズメノカタビラの発芽期間は長期的であるため、発生前~発生初期に効く処理適期幅の広い土壌処理剤を使用することが望ましい。
発生初期には土壌処理剤と茎葉処理剤を組み合わせて防除する
日本芝内の発生初期のスズメノカタビラには、土壌処理剤と茎葉処理剤を組み合わせることにより防除効果が上がる。ただし、茎葉処理剤は気温が低いと除草効果が下がるため、 気温が低い時期は注意する。
グリーン内のスズメノカタビラ出穂前に出穂抑制効果のある植物成長調整剤を散布する
グリーン内のスズメノカタビラは出穂すると、グリーンのクオリティと景観を損ねる。 スズメノカタビラの出穂前に植物成長調整剤を散布して出穂を未然に防ぎ、種子を生産させないことで土壌中の埋蔵種子を増やさないようにする。
弊社のおすすめ防除剤

雑草発生前の有効剤・土壌処理剤

雑草発生前~発生初期の有効剤・土壌処理剤

雑草発生後の有効剤・茎葉処理剤

出穂前の有効剤・植物成長調整剤